3人麻雀(サンマ)のルール〜4人麻雀との違いを中心に解説〜

更新日 2019年10月21日

3人でやる麻雀は三麻(サンマ)とも言われます。

麻雀は3人でプレイする際も4人プレイする場合と役やアガリの形など、ほとんと同じルールではありますが一部違う点があります。
また上記の一部の違いから、ルールとしてはほとんど同じでも4人でやる場合と少し基準を変えて考える必要もあります。

そこで、ここでは3人麻雀のルールとその考え方について、4人麻雀との違いを中心に解説していきます。

*そもそも4人麻雀のルールすら知らない、という方はこちらの記事をご参照ください。



3人麻雀と4人麻雀のルールの違い

3人麻雀のルール①1人35000点からスタート

3人麻雀は全員の最初の持ち点が35000点からスタートします。4人麻雀は1人25000点スタートで、4人合わせて100000点を取り合うゲームとなるのに対し、3人麻雀では場のトータルの点数は105000点となります。

3人麻雀のルール②萬子の2~8を使わない

3人麻雀の4人麻雀との最も大きな違いは、使う牌の種類が少ないことです
3人麻雀では、『字牌、索子と筒子の1~9、萬子の1と9』のみを使うことになります。4人麻雀は34種類の全136牌を使うのに対し、3人麻雀では27種類全108枚を使う事になります。

 *三人麻雀と4人麻雀でツモできる回数
ちなみにこれによって牌を引く回数は大体同じくらいになります。
実際に一人が手配も含めて流局までに引ける数は、3人麻雀は(108-14)÷3≒31.3、4人麻雀は(136-14)÷4≒30.5となり、一人当たりがツモできある回数は3人麻雀でも4人麻雀でも大体同じくらいになります。

 *作れない役が出来る
萬子の2~8が無いことで4人麻雀にはあるけれど作れなくなる役が一つあります。それが萬子・索子・筒子で同じ数字の順子を作る三色同順です。一方、三食で同じ数字の同刻をつくる三色同刻は、1と9の場合だけは作れますが、2~8は同様に作れなくなります。

3人麻雀のルール③チーを鳴けない

3人麻雀ではチーが出来なくなります。”ポン”・”ロン”・”カン”は変わらず出来ます。



3人麻雀のルール④北家がいない

3人麻雀では、親プレイヤーが東家となり順に反時計回りに南家、西家となります。つまり北家はいません。(なので、南家の向かいに西家のプレイヤーが座っているという状態もあり得ます)この時、北家のプレイヤーは居ないので北風が自風となるプレイヤーはいなくなりますが、北風牌の扱いには三人麻雀特有のルールが追加されます。

 北風の扱い①役牌

北風を場風牌と同じ扱いとするルールです。場風牌と同じなので、どのプレイヤーでも3枚集めれば役牌となります。

 北風の扱い②抜きドラ

 北風牌が1枚でも手牌にある場合、その北風牌1枚を『ペー』と鳴いて(オモテにして右側に置く)ことで、嶺上牌から一枚引くことが出来ます。この河にさらされた自分の北風牌は、自分がアガッた際に1枚につきドラ1つとして数えられます。
北の置き場所は、ポンと同じくプレイヤーの右端に置くこともあれば、捨て牌の横当たりに置いていたりと様々です。ちなみにこの北風牌を抜いた時に引いた牌でアガッた場合は、カンで引いた牌と同様の扱いで嶺上開花(リンシャンカイホウ)とする場合もあります。

またこの抜きドラが採用される場合、嶺上牌は『抜きドラ』と『カン』の両方で引かれることになるため、通常より抜きドラの分、つまり4枚多く嶺上牌を積んでおく必要があります。

 北風の扱い③(通常の)ドラ

北風をドラとして扱うこともあります。北風を含めて面子や頭を作ってアガった時は北風1枚につきドラ1つとして数えるルールです。

 北風の扱い④客風牌

①とは逆で北風は全てのプレイヤーに客風牌と同じ扱いとするルールです。つまり、どのプレイヤーも3枚集めても役牌とはなりません。

上記のうちどのルールが採用されているか(複数採用されている場合もあります)は、麻雀をするグループや場所によって異なるので、初めて一緒に麻雀をする際はどのルールが採用されているのかは、しっかり確認したほうがいいですね!

3人麻雀のルール⑤ツモり損(任意)

3人麻雀と4人麻雀では点数計算にも違いがあります。それは『ツモり損』という観点です。

例えばツモで満貫8000点を子がアガったとします。この場合、4人麻雀では親4000点、子2000点の支払いとなります。
この親と子の支払う点数を固定とした場合、3人麻雀で実際にアガると支払うプレイヤーは2人しかおらず、親から4000点、子から2000点で得られる点数が6000点となります。ロンをすれば8000点もらえるはずなのに、ツモでアガると6000点しか貰えないのでツモをすると損となり、このような事を『ツモり損』と言います。

麻雀をプレイする場所によってはこの『ツモり損無し』というルールで、親と子の支払額を調整して丁度8000点の支払いになるように点数計算をすることもあります。

ただこちらについては『ツモり損無し』にするかどうか、親と子の支払額をどう振り分けるか?等も麻雀をするグループや場所によって異なります。



ルールは同じでも留意しておく点

次にルールの違いとは別で、プレイイング上留意しておくべき点についても触れてみます。一見同じように見えて実はゲーム性が結構異なっているので、4人麻雀は得意だけど3人麻雀はなぜか上手くいかない、、、という方は以下の事項を留意してみてはいかがでしょうか。

留意点①4人麻雀よりメンツやアタマが揃いやすい

1局で牌を引ける回数自体は殆ど同じなのですが牌の種類が違います。3人麻雀の方が種類がすくない中で同じ回数だけ引けるので、3人麻雀の方が揃う確率が高いのです。ものすごく単純に考えると4人麻雀で使う136枚から狙いの1枚を引ける確率は1/136=0.7%ですが、3人麻雀で使う108枚から狙いの1枚を引ける確率は1/108=0.9%です。つまり、3人麻雀の方が狙いの一枚を引ける確率が高い=揃いやすいのです。また4人麻雀より対子もそろいやすいのでチートイツを狙える確率も結構上がります。

留意点②4人麻雀より守りにくい

メンツが揃いやすい、という事はリーチをかけてから揃う確率も高いです。これは防御側からすれば逃げ切れない確率も高くなるということを意味します。4人麻雀よりも危険ハイを捨てた時は、ロンされやすく、ロンを回避するために安全牌を打ちつづけてもツモ上がりされやすくなってしまいます。つまり4人麻雀の時と同じ基準で考えていると、『あれ?守ってるはずなのに守りきれない…』となってしまいまうのですが、そもそもアガりやすさが大きく異なるので当然そうなってしまうのです。

留意点③そもそも3人対戦だから勝てる確率は平等で1/3

超基本的な事ですが、案外忘れがちな要素だったりします。3人でプレイするゲームと4人でプレイするゲームでトップになる率、最下位になる率が違うのは当たり前です。完全に実力も運も同等であれば、3人麻雀は4人麻雀よりも約1.3倍トップになりやすく、約1.3倍最下位になりやすいです。4人麻雀ではあまり最下位を取らないのに3人麻雀ではなんとなく負けが多いという方、数えてみたら約1.3倍くらい多いだけで単純に人数の違いだけ、苦手意識を持つ必要は無いかもしれません。

留意点④役満の可能性も上がる

4人麻雀では役満はめったに出ません。役満に振り込んでしまっても今回は運が悪かったと片づけてしまうこともあるでしょう。しかし、3人麻雀の場合メンツが揃いやすい事から役満が完成することも決して珍しくありません。例えば国士無双は、3人麻雀では4人麻雀よりも5倍くらい揃えやすいやすくなっています。役満は振り込んでしまったらほぼ一撃で飛んでしまう事には変わりません。つまり、3人麻雀をプレイする場合はある程度相手プレイヤーが役満を狙っていることを警戒する必要もあるでしょう。


以上、いかがでしたでしょうか。3人麻雀と4人麻雀はルールが違い、そしてそれらのルールの違いが戦略にも大きく左右します。

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