たったこれだけで分かる「拡張版」ドミニオンで注目すべき4つの新要素

更新日 2021年11月15日

はじめに

こんにちは、いとはきです。なんと、ドミニオンのアプリ版が今年中にリリースされるという情報が公開されました。もしかすると、2021年は空前のドミニオンブームが来るのではないかと期待しています。さて、現在公開されているドミニオンオンラインでは、条件付きではあるものの無課金のプレイヤーでも拡張版をプレイできます。これは、アプリ版でも同じような機能になることが考えられます。しかし、ドミニオンの基本版はプレイしたことはあるけれども、拡張版を入れてプレイしたことはないという方も多いのではないでしょうか?そこで、今回はドミニオンの拡張版で注意すべき新要素を3つのポイントに絞り、説明していきます。



 

 

ポイント1. カード外の要素に注目する

 

 

拡張版を入れた試合でまず目に入るのは、サプライ外にあるタイルのようなものです。今回説明するのは、「プロジェクト」・「ランドマーク」・「イベント」・「アーティファクト」の4つです。それぞれ、カードではないということは共通していますが、全て意味合いが異なります。

(1)プロジェクト(PROJECT)

 

プロジェクト(PROJECT)は、1度購入すると、その効果をゲーム終了時まで永続的に得ることができることを意味しています。カードとは異なり、デッキに加わることはなく、常時効果を発動させることとなります。

 

(2)イベント(EVENT)

 

イベント(EVENT)は、購入するたびに効果を及ぼすものを意味しています。プロジェクトとは異なり永続的ではなく、購入の都度効果が発生するという点が異なっています。

例えば、上記画像の「昇進」というイベントは、0金を払う都度でアクションカードをアップグレードできます。見逃してしまうと大きく損をしてしまう可能性もあるものとなっています。

 

(3)ランドマーク(LANDMARK)

 

ランドマーク(LANDMARK)は、このゲームにおける特殊な点数計算の方式を示しています。いわゆる、この試合限定での特殊ルールだと思ってください。ランドマークは、ボーナスとして加点される事柄が書かれているものもあれば、ペナルティとして減点される事柄が書かれているものとなります。このランドマークはゲームの展開に非常に大きな影響を及ぼす可能性があるため、特に注意してみてください。当然のことながら購入することはできず、存在しているだけで全てのプレイヤーに影響を及ぼします。

例えば、上記の「狼の巣」は1枚だけ持っているカード1種類につき最終的な勝利点計算で-3されてしまいます。これを見逃すだけで、途中で取り返しのつかない状況になってしまいますので注意しましょう。

(4)習性(WAY)

 

習性(WAY)は、アクションカードを使用する際に代替できる効果を示すものとなっています。ランドマークと同様に、購入することはできず、存在しているだけで全てのプレイヤーに影響を及ぼします。プレイヤーはアクションカードを使用する際に、アクションカードの元の効果を使うか、習性に書かれている効果を使うかを選択できると考えてください。

例えば上記の「カワウソの習性」は、元のアクションカードの効果を使う代わりに「+2カードを引く」効果を得ることができます。アクションを増やす「村」や「祝祭」と合わせて使うと強力になるかもしれません。

 

(5)アーティファクト(ARTIFACT)

 

アーティファクト(ARTIFACT)は、カードの効果に付属して得られるタイルを指しています。これは、イベントやプロジェクトとは異なり、単体で購入できるようなものではありません。プロジェクトのように、持っている限りは永続的にその効果を受けることができますが、重要なのはアーティファクトのタイルはゲームにおいて一つしかないことです。そのため、他のプレイヤーがアーティファクトを獲得した場合、あなたが獲得していたアーティファクトはそのプレイヤーに移ることとなります。つまり、同時に一人しかアーティファクトを所有できません。

例えば上記の「旗」というアーティファクトは、所有している間、あなたの手札を追加で1枚増やすことができます。獲得条件は、「旗手」を獲得又は廃棄すること。ドミニオンにおいて、手札が必ず1枚増えるというのはかなりのアドバンテージとなります。もちろん、他のプレイヤーが「旗手」を獲得または廃棄した場合、「旗」は移動することとなります。非常に獲得、廃棄のタイミングが重要であることがわかるかと思われます。

(6)財源・村人

財源・村人は、いつでも使える1金・いつでも使える1アクションを指しています。あと1金足りない!あと1アクション足りない!という状況を打破することもできる非常に便利なものとなっています。これらは、カードやイベント、プロジェクトの効果などで手に入ることがあります。

例えば、上記の「パン屋」は使用する度に財源を1獲得することができます。この財源は、いつでも使用可能な1金であるため、単なる1金よりも非常に価値があります。実際に使ってみると、その価値が分かるかと思います。

(7)祝福・呪詛

 

祝福・呪詛は、ランダムで発生する良いイベントと悪いイベントを指しています。基本的には、カードの効果やアーティファクトの効果などで発生します。基本的には地味に良いことと地味に良いことが発生することが多いです。

上記の「凶兆」は、次の手札に強制で銅貨2枚が混ぜられてしまうことになります。テンポが遅れたり、コンボが崩れることもあるためため非常に嫌らしい妨害になりえます。



2. カードの種類に注目する

拡張版のドミニオンでは、新たな要素を持つカードが登場しています。一見分かりにくいカードもあるかと思われますので、主要なカードの種類を簡単に説明していきます。

(1)持続カード

 

持続カードは、基本的にはターンをまたいで発生する効果のものを指します。次のターンにまたいで発生させる場合には、捨て札にせず脇に置きます。

上記の「隊商」は、次のターンの開始時に「+1カードを引く」効果を持っている持続カードです。次のターンの開始時に1枚多い状況から始めるのはアドバンテージがあり、安定性が高く便利なカードです。

 

(2)分割カード

 

分割カードは、10枚の同種のカードではなく5枚と5枚の異なるカードのセットで構成される束を指しています。最初の5枚がなくなると、次の異なる5枚のカードが現れます。基本的には、この異なるカードは相互作用をもたらすものとなっています。

この「剣闘士」が5枚全てなくなると、「大金」が5枚現れます。剣闘士が場にあると金貨が追加でもらえるなど、「剣闘士」と「大金」が相乗効果をもたらすような関係であることがわかるかと思います。ちなみに、大金は8金払った後に借金(後述)を8金負うので、しめて16金の支払いが必要となります。非常に強力ですが、ドミニオンで一番高価なカードです。

 

(3)夜行カード

 

夜行カードは、購入フェイズの終了後に効果を用いることができるカードです。アクションカードではないため、アクションを消費せず、何枚でも使用が可能です。

この「吸血鬼」は夜行フェイズにコスト5以下のカードを獲得できる非常に優秀なカードです。獲得後は不要なカードの廃棄に活用できる「コウモリ」に切り替わり、「コウモリ」でカードの廃棄を行うと再び「吸血鬼」に戻ります。

(4)リザーブカード

リザーブカードとは、使用時にデッキから除外し酒場マットと呼ばれる場所に置き、好きなタイミングで効果を発動することができるカードです。持続カードとは似ていますが、次のターンではなく、自分の任意のタイミングという点が大きく異なります。もし効果を発動させる場合には、捨て札に置きます。

この「案内人」は、酒場マットに置いた後好きなタイミングで手札をリセットできます。リセットした後は捨て札となり、再びデッキの中を循環していきます。



3. 特殊な処理に注目する

(1)カードを追放する。

 

追放とは、カードをデッキ外で保持することを言います。廃棄と異なるのは、追放したカードは、あなたの所持するカード扱いされることです。追放したカードは、同じカードを獲得した際にそのカードと合わせて捨て札にすることができます。使用用途の一つは、勝利点の保持です。勝利点は廃棄をしたくはありませんが邪魔になるカードであり、そのような状況下で追放アクションは非常に役に立ちます。勝利点を追放した場合には、デッキから除外されますが勝利点は獲得しているままの扱いとなります。

追放マットのイメージは、循環しないデッキです。例えば、ランドマークでの評価対象にもなりますし、庭園(所持するカード10枚につき勝利点1点)では追放されたカードも合わせて得点計算になります。追放というイメージからネガティブなイメージはありますが、自分の有利にゲームを進めるシステムでもあります。

この「聖域」にもカードを追放する効果がついています。終盤に属州が邪魔になることを防ぐことができたり、不要なカードを除外できることから、非常に縁の下の力持ちとなるカードです。

(2)借金をする。

 

ドミニオンでは意図的に借金をすることはできませんが、購入時に上記画像のような茶色のマークのあるカードは借金をして購入することができます。借金をした際には、借金を返済するまで購入を行うことはできません。かなり限られた場合でのみ発生するシステムですが、覚えておくといいかもしれません。

 

おわりに

 

今回は、拡張版で直面することになる新要素を4つの観点に絞って解説してみました。これを読むだけで、新要素を直感的に理解できるようになったのではないでしょうか。しかし、拡張版で勝てるようになるには、やはり経験が必要です。ただ文面だけを理解するだけではなく、どのカードがどのような盤面で強力に働くのかを理解する必要があります。ドミニオンは拡張版のカードやカード外の要素を含めると、非常に膨大な組み合わせがあります。だからこそ難しく、だからこそ楽しいゲームとなるはずです。

ドミニオンオンラインは現在も多くのファンに愛されていますが、おそらくアプリともなればプレイ人口は急増するはずです。是非とも、基本となる新要素をおさえてドミニオンを楽しみましょう!

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