まだ遅くない!?初心者でもわかる将棋のルール

はじめに ~将棋ってどんなゲーム?~

 

「将棋」とは駒を「兵隊」、将棋盤を「戦場」と見立てて、お互いに駒を駆使し、相手の将軍を追い詰めた方が勝利となるゲームです。

 

将棋は古くから日本で親しまれてきた、もっとも有名なボードゲームの1つです。

その一方で、将棋自体は知っているけれど、ルールは知らない・曖昧という方も多いのではないでしょうか?

今回はそのような方に向けて、将棋の基本的なルールについて解説していきます。

本記事を読み終わった頃には、すでに対局を行えるようになっているはずです。

 

1.駒の種類と動かし方

 

将棋は8種類の駒を使用し、9×9マスの盤上で、相手の『玉将/王将(ぎょくしょう/おうしょう)』と呼ばれる駒を追い詰めていくゲームになります。

また8種類の駒のうち、6種類はある特定の条件を満たしたときに裏返すことで違う種類の駒に強化することができます。(この事を「駒が成る」と言います)

まずはこの8種類の駒とそれぞれの動かし方について覚えていきましょう。

 

1-1.歩兵/と金(ふひょう/ときん)

 

「歩兵」はその字の通り、「最前線で歩いて戦う兵」のような駒になります。
動かし方は単純で「前に1マスずつ進む」ことができます。

 

「と金」は歩兵が裏返った駒です。歩兵の頃は前に1マスずつ進む事しか出来ませんでしたが、と金は「前、左右斜め前方、横、後ろのいずれかの方向に1マスずつ進む」ことが出来ます。

逆に左右斜め後方以外にどこでも1マス進める、と覚えた方が良いかもしれません。

 

1-2.玉将/王将(ぎょくしょう/おうしょう)

 

「玉将/王将」「盤上での王様」を意味し、この駒が相手の駒に追い詰められると敗北になります。

そのため全ての駒の中で最も大切な駒になります。

なお、玉将と王将は同じ駒だと思っていただいて結構です。(順番の前後などでどちらを使うかが変わるだけです)

玉将/王将は裏返すことができない駒になります。

 

動かし方は「全方向のいずれかに1マスずつ進む」ことが可能です。

 

1-3.飛車/龍王(ひしゃ/りゅうおう)

 

「飛車」は一般的に最も攻撃力の高い駒とされており、「軍隊のエース」のようなイメージです。

動ける範囲も強烈で「縦横に何マスでも進む」ことができます。ただし、他の駒を飛び越えることはできません。

 

「龍王」はエースの飛車が裏返ることでさらに強化された駒になります。

飛車の動かし方に加えて、さらに「斜め方向に1マスずつ」進めます。

1-4.角行/龍馬(かくぎょう/りゅうま)

「角行」は飛車に次ぐ強力な戦力で、遠くから敵を狙う「スナイパー」のような駒です。

飛車と似たように「斜め方向に何マスでも」進めます。飛車同様、他の駒を飛び越えることはできません。

 

「龍馬」は角行が裏返った駒です。角行の斜め方向にどこまでも動けるのに加えて、「縦横に1マスずつ」進めます。

1-5.金将(きんしょう)

金将「王を守る側近」のような駒で、自軍の玉将/王将の近くにいる事が多い駒になります。

動かし方は前述のと金と同様で「前、左右斜め前方、横、後ろのいずれかの方向に1マスずつ進む」ことができます。

なお、金将は裏返すことができない駒になります。

1-6.銀将/成銀(ぎんしょう/なりぎん)

銀将は攻めも守りも得意な「オールラウンダー」のようなイメージの駒です。

動かし方は「前、左右斜め(前後)に1マスずつ」進めます。横と後ろ以外に動けると覚えておいてください。

 

「成銀」は銀将が裏返った駒で、動かし方は金将と全く同じ「前、左右斜め前方、横、後ろのいずれかの方向に1マスずつ進む」になります。

1-7.桂馬/成桂(けいま/なりけい)

「桂馬」は駒の中でも随一のトリッキーな駒です。

動かし方も特殊で「2マス上の左右」に進むことができます。さらに桂馬のみ、他の駒を飛び越して動くことができる駒になります。

なので、桂馬は「進む」というより「前に跳ねる」イメージの駒です。

 

「成桂」は桂馬が裏返った駒で、動かし方は金将と全く同じ「前、左右斜め前方、横、後ろのいずれかの方向に1マスずつ進む」になります。

1-8.香車/成香(きょうしゃ/なりきょう)

香車はその動かし方から「槍」とも呼ばれる駒になります。

「前方に何マスでも」進むことができる駒で、槍を突くようなイメージの駒です。

ただし、他の駒を飛び越えることができません。

 

「成香」は香車が裏返った駒で、動かし方は金将と全く同じ「前、左右斜め前方、横、後ろのいずれかの方向に1マスずつ進む」になります。

 

以上が駒の種類と動かし方になります。そこまで難しいものではないので、最初は画像などを見ながら動かしていくと、いつの間にか自然と覚えられるかと思います。

 

 

「成る」について

玉将/王将と金将以外の駒は裏返すことで強化することができます。このことを「成る」と呼びます。

駒が成るには図のように相手側の手前3段(これを「敵陣」と呼びます)まで自身の駒を進める必要があります。

敵の陣地まで進んだ駒は気合いが入って強くなる、そんなイメージです。

 

駒の数と配置について

駒は前述の通り8種類ですが、数がそれぞれ異なります。

自身と相手でそれぞれ、歩兵/と金は9枚ずつ、金将・銀将/成銀・桂馬/成桂・香車/成香は2枚ずつ、玉将/王将・飛車/竜王・角行/竜馬は1枚ずつ存在します。

 

また、ゲーム開始時の駒の並べ方も決まっています。図のような並べ方です。

自分側の陣地(自陣)の1段目は玉将/王将を中心に左右に金将・銀将・桂馬・香車を配置します。2段目は右に飛車、左に角行を配置します。

最後に3段目に歩兵をずらっと9枚並べれば対局の準備は終了です。

2.将棋の対局ルール

 

ここからは実際に対局する上でのルールと流れについて解説します。

 

2-1.先手後手

将棋は2人で交互に駒を動かすゲームです。まず先手と後手を決めます。一応プロの間などで使用されている決め方はありますが、最初はジャンケンでも何でも構いません。

 

2-2.駒を進める

先手後手が決まれば対局スタートです。

先手は配置された自身の駒のうち、どれでも好きな駒を一つ動ける範囲に動かします。(例:歩兵を1マス前に進める)

先手が動かし終わると、後手も同様にいずれかの駒を1枚動かします。基本的にはこの繰り返しになります。

 

2-3.駒を取る

お互いに駒を進めていくと、そのうち自身の駒と相手の駒がぶつかりあう場面が出てきます。(例:自身の歩兵と相手の歩兵が向かい合わせであと1マス進めば重なる、飛車や角行の進行方向に相手の駒が配置されている等)

この際、先に同じマスに重なった駒は元々居た相手の駒を盤上から取り除くことができます。

このことを「相手の駒を取る」と言います。

 

2-4.持ち駒

さらに取った相手の駒は自分の味方に加えることができます。

盤の外に置いておき、自身のターンの際に盤上の駒を動かす代わりに、取った駒を盤の相手いる好きなマスに置くことが可能になります。相手の兵隊を捕らえて、自軍に寝返らせるようなイメージです。

ただし、歩兵や香車、桂馬などの「前にしか進めない駒」は相手陣の1段目(桂馬は2段目も)に配置することはできません。

一番奥に置いてしまうとそれ以上進むことができないようになってしまうからです。

また、取った駒のことを「持ち駒」と呼びます。持ち駒はお互いに見える位置に置いておかなければなりません。

 

「相手の駒を奪い、自身の駒として扱える」

これが将棋の醍醐味の一つです。

 

2-5.詰み

お互いに駒を進めあい、また駒を奪い合うことで徐々に相手の玉将/王将に迫っていきます。

そして、最終的に相手の玉将/王将を追い詰めることで勝利となります。

 

「玉将/王将を追い詰める」とは、次のターン、自身の駒を動かすか、持ち駒を配置しないと玉将/王将が相手に取られてしまう状況を言います。

 

例えば以下の状況の場合、王将が相手の駒に追い詰められており、どの方向に逃しても取られてしまいます。

 

この状況のことを「詰み」と言います。

また、自身の駒を動かすなどすれば、玉将/王将を取られずに済むものの、何もしなければ取られてしまうことを「王手」(王手をかける/かけられる)と言います。

 

2-6.対局終了

玉将/王将を詰まされた側は、本当に詰みかどうかを確認し、どうしても次のターンに玉将/王将が取られてしまう、と受け入れた段階で、相手に敗北を宣言します。

(例:「参りました」「負けました」「ありません」等)

こうして対局は終了になります。

 

ちなみによく初心者の方で「相手の玉将/王将」を実際に取り、持ち駒に加えた時点で勝ち、と勘違いされている方が居ますが、実際には取る寸前(=「詰み」)の状態まで持っていった時点で勝ちになります。

 

以上が将棋のルールと対局の流れになります。

 

3.将棋の反則

将棋のルールや流れを理解したところで、ここからは将棋の反則事項について解説します。

反則にはいくつか種類がありますが、厳格に言うとどの反則も行ってしまった時点で「反則負け」になります。

もちろん、初心者の場合はよくやってしまう事もあるので、徐々にルールを覚えていく中で反則手を指さないように気をつけていきましょう。

(ちなみにプロ棋士同士の対局でも年に数回反則負けが出ます。)

 

3-1.二歩

「二歩」は一番メジャーな反則手で、もしかすると聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

同じ列に歩兵を2枚置いてしまうと成立する反則手になります。

最初の配置では歩兵は横一列に並んでいるので、必ず持ち駒から打つ際にしてしまう反則になります。

歩兵は枚数も多く、対局が進んでいく内に盤面がややこしくなり、二歩になってしまう場合がよくあります。

持ち駒から歩兵を打つ際は、同じ列に歩兵がないかを毎回チェックした上で打つようにしましょう。

 

3-2.王手放置

「王手放置」とは王手をかけられている状態(=次に何かしないと玉将/王将が取られてしまう)であるのにも関わらず、王手を解消しない手を指してしまうことです。

王手放置をしてしまうと、もちろん次の相手のターンで玉将/王将を取れてしまうので、王手放置してしまった段階で反則負けとなります。

初心者のうちは、王手をかけられていることを気づかずに放置してしまうケースがよくあります。

対策として慣れるまではお互いに王手をかけた際には「王手」を宣言する事をお勧めします。

 

3-3.動けないところに駒を進める

この反則は文字通り、「本来動けないはずのマスに駒を進めてしまう」という反則です。

例えば角行は斜め方向にどこまでも進むことができますが、他の駒を飛び越えて動くことはできません。

なのにも関わらず、自身や相手の駒を超えて動かしてしまった場合、反則手になります。

駒の動かし方が曖昧な時期はついついやってしまうことも多いので、注意しましょう。

 

3-4.打ち歩詰め

「打ち歩詰め」はこれまで紹介した中では少しややこしい反則になります。

打ち歩詰めとは、持ち駒から相手の玉将/王将の前に歩兵を打つ事で相手を詰ませる事を指します。他の駒であればこれで勝ちですが、歩兵の場合は反則となります。

またややこしいのが打ち歩詰めは反則ですが、「突き歩詰め」は問題ないという点です。

突き歩詰めとは、すでに盤上に置かれている歩兵を1マス進めて、相手の玉将/王将を詰ませることです。この場合は反則になりません。

とにかく「持ち駒から直接歩兵を玉将/王将の前に打って詰ませることは反則」と覚えておいてください。

 

なぜ打ち歩詰めが反則なのか理由は定かではありませんが、「最も価値の低い兵(歩兵)が、寝返って(持ち駒)自身の王を討つなど以ての外」だからだと言われています。

 

3-5.二手指し

「二手指し」とは同じのターンに二度駒を動かしたり、持ち駒から駒を打ってしまう反則です。

通常同じターンに二度指すことはまずありませんが、稀にあるのが「後手であるのにも関わらず、1ターン目に駒を動かしてしまった」場合です。

この場合も「二手指し」にあたり、反則負けになります。

 

以上の他にも「連続王手の千日手」などといった反則もありますが、初心者の場合まず出てこない反則になりますので、ここでは割愛しています。

また、ネット将棋の場合はそもそも反則となる手が指せないようになっている場合がほとんどなので、初心者の方でも安心して始めることができます。

 

 

終わりに ~将棋を楽しもう!~

 

 

いかがでしたでしょうか?

将棋は「なんだか難しそう」と敬遠されがちなゲームですが、ルールはそこまで難しくありません。

駒の種類と動かし方を覚え、流れと反則事項を理解してしまえば、最低限もうプレイできるようになっているはずです。

しかしながら非常に奥が深いゲームで、知れば知るほどハマること間違いなしです。

 

現在ではネット将棋でも盛んに指されており、初心者の方でも気軽に始めることができる環境が整っています。

興味のある方はこの記事でルールを覚えて、ぜひ挑戦してみてください。

 

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