シンプルにして至高の戦略ゲーム:立体4目並べと戦略論

更新日 2021年10月11日

ボードゲームの中でも戦略性を問われるタイマン対戦ゲームは数ありますが、

その中で私が最も愛するゲームがこの”立体4目並べ”です

ルールは超簡単で小学生でもプレイ出来ます。私もこのゲームを始めてプレイした時は小学生でしたが、
弾けるシナプスに脳が感動したのを今でも覚えています。

まさに、シンプルにして至高の戦略ゲームだと私は思います。

立体4目並べとは?

立体4目ならべと一言で言えば、”4(タテ)×4(ヨコ)×4(高さ)の3次元で行う4目並べ”です。

ルール

ルールは黒と白が交互に置いていき、先に4目を並べた方の勝利となります。
(64個全て置ききっても勝敗が付かなければドローです)

4×4×4って狭!って思うかもしれませんが、2次元が3次元になるだけで4目の作り方のパターンは無数に生まれ、様々な角度からの攻防となるので実はめちゃくちゃ丁度良いバランスになっています。

4目の揃え方には以下のようなパターンがあります。

<ヨコ>

<ナナメ>

<上下>

<上の段でヨコ>

<高さのあるナナメ>

<超ナナメ>

特に高さのあるナナメ・超ナナメは非常に気が付きづらく、何度かプレイして慣れていても結構見逃してしまいます。またそんなナナメばかりを気にしていると、案外普通のヨコ4目を見逃してしまったりなど、かなりの空間把握能力が必要となります。



ワンランク上の戦いをするための戦略

高さの要素が加わることで、平面上よりも4目のリーチ状態が分かりづらいため、相手にバレないようにコッソリ4目を狙うのも一興でしょう。

しかし、5目並べでも4・3のような必勝形を作り上げてチェックメイトして勝つほうが気持ちいいですよね。そのような戦略的勝利を目指すための戦略を紹介します。

持っていない方も、なんとなくこんなゲームなのか、とイメージしてもらえたらと思います。

その1.場所による価値の違いを把握すべし

まず理解すべきは、この立体4目並べでは構造上”全ての置き場所が等しい価値を持つわけではないこと”です。

というのもタテ・ヨコ・ナナメ最大7方向の4目に絡む場所もあれば、たった3方向にしか4目が絡まない場所もあるからです。

価値の高い場所に自分が置き、相手に価値の高い場所に置かれないように注意するのが重要です。

<最も価値の高い場所>

最も価値が高い場所は、上画像の黒がある真ん中の8つの場所です。

この場所は同じ高さでタテ・ヨコ・ナナメ3方向と、高さのあるナナメで3方向(うち1つは超ナナメ)、一番下も同じ色なら上下も狙えるので最大7方向の4目が狙える非常に価値の高い場所です。

もちろん展開次第でその価値は変わりますが、序盤のどこに置いたらいいか分からない時や
特に目的がない場合は、とにかく色々な方向を狙える場所=”価値の高そうな場所”に置き、そこに相手のコマを置かせないことをオススメします。そうする事で、後々の展開で自分が攻めやすく、守りやすくなります。



その2.必勝形

立体4目並べには、必勝系が存在します。これらの必勝形が出来てしまうともう太刀打ちできません。
オーソドックスな必勝形の形を覚えておくと、必勝形を狙いながらかつ相手の必勝形を一早く察知して潰すことが出来ます。

*なぜ必勝形になるのかはせっかくなんで考えてみて下さい。

必勝系その1 カタカナの”フ”

これが一番メジャー、オーソドックスな必勝形かもしれません。これを先に作ったらほぼ勝ち確定です。

平面上の5目並べの様に3/3を作るのですが、それを一段違いで作ります。

必勝系その2 逆ミッキー(勝手に命名)

上画像の白玉の場所はどちらの色でも構いませんが、今黒のある赤枠の場所に同じ色の玉が揃うと必勝形になります。

この形を作ってもほぼ勝ち確定です。

おまけ:王手 ノーマーク団子

必勝系の一歩手前。危険な感じはなんとなく感じ取れると思いますが、実はこれ黒の王手です。白が適切に処理しないと黒が勝ちます。上記の赤丸の部分のどれか2列に同じ色の玉が2段、かつ敵のコマが無い状態です。



その3.トラップ戦法

熟練したプレイヤー同士となると、必勝形はなかなか作れません。なぜならお互いに必勝形パターンを把握していて潰しあうからです。では、そういった場合にどう攻めればよいのでしょうか?

私のよくやる戦法は(たぶんオーソドックスな戦法ですが)、”トラップ戦法”です。

簡単に言うと、”あんた、そこ置いたら負けるよ?”って場所をたくさん作ることです。

例えばこの状況(恣意的に作ったので数は合ってないですがノーコメントで笑)

白が置いてはいけな場所が3か所あります。

 

どこだか分かりますでしょうか?

 

正解は以下の青の3か所です。

 

ここに置くと、その上に黒を置かれると黒の4目が完成してしまいます。

実力が拮抗した戦いの場合、最後はこのトラップが勝敗の鍵を握ります。

もともと置ける場所は最大で16箇所しかなく、1つの軸には4個までしかありません。

ゲームが長引けば長引くほど、お互いに置ける場所は減っていきます。

そして最終的には相手がトラップに置かざるを得ない状況にすることで勝利を狙います

立体4目並べ

以上いかがでしょうか。

もちろんここで紹介した以外にも必勝パターンや有効な戦略は存在します。しかし上述の3点を抑えることで、ワンランク上の対戦を楽しむことが出来る様になるでしょう。

シンプルで直感的に分かりやすく、それでいて非常に奥が深い、1対1での戦略ゲームでは抜群の面白さを誇るこの”立体4目並べ”の虜が1人でも増えたら幸いです笑。

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