更新日 2017年12月22日
MBA記事④ カタンと組織行動理論
カタンを3人でプレイしており、ゲームは終盤にさしかかりました。すると、3人のうち1人があなたに交渉を持ち掛けてきました。今はその人の手番です。
その人(以下相手と表記)は羊を欲しがり、代わりにあなたに麦を渡すと言っています。あなたは、考えるべき要素として、10個あることに気づきました。さて、交渉に応じますか?応じますか?
- 第三者は、手札を全く持っておらず交渉に介入する余地はない。
- あなたの手札は、羊2枚 鉄3枚 麦1枚の合計6枚である。
- あなたは、麦を入手することが困難な配置をしており、同様に相手は羊を入手することが困難な配置である。
- あなたは都市に発展させることができる街がある。
- 分かっている範囲内で、相手は勝利点を8ポイント、あなたは9ポイント持っている。
- 相手の手札は7枚である。
- 相手は十分な道があり、街を作ることができる。
- 相手の場には未使用の発展カードが2枚ある。
- どちらも騎士カードを一切使用しておらず、最大騎士力・最長交易路が絡む余地はない。
- どちらも港に配置された街はない。
条件は、一見ややこしく見えますが、実際に終盤はこのような一触即発のやり取りが多くなっているはずです。おそらく、みなさんがこのような状況を体験した時には、頭の中で思考を整理して、自分のとるべき行動を決定しているはずです。
このケースは要約すると以下のようになります。
『交渉に応じれば、次の自分の手番で都市を建設し、勝利することができる。しかし、相手も8ポイントあることから、 この相手の手番で勝利される危険もないわけではない。』
このケースは、実際に私が直面した状況です。私が行った判断は以下のようなものです。
『相手が8ポイントで7枚の手札しかないのであれば、この手番で2ポイント稼いで勝利する可能性は低い。そのため、交渉に応じる。』
私は交渉を行うことにより相手に勝利されるリスクよりも、自分が次の手番で勝利できるというリターンが大きいと判断しました。
みなさんの判断はどのようなものだったでしょうか?
ちなみに、上記のような判断をしたところ、この試合は相手の勝利で終わりました。
実は、相手の持っていた発展カードのうち1枚は、勝利点のカードで既にリーチの状態でした。ここで、羊を渡したことで相手は街を建設し、10点目を獲得して勝利しました。カタン上級者の方であれば、この展開まで予想ができたかもしれませんが初心者に毛が生えた程度の私には、この結果の予想ができませんでした。