説得に応じてくれない相手に説得に応じてもらうための方法を考えてみた。

更新日 2020年2月18日

はじめに〜説得に応じてくれないのはなんで?〜

こんにちは、ライターのいとはきです。

最近、ボードゲーム や人狼をしていると、中々相手が自分の説得が通じないことがあります。明らかにその交渉や取引が合理的であったり互いに利益を得るものであるにもかかわらず、断られてしまったり反故にされてしまうこともあります。

どうして自分の説得が通じないのかと悲しくなったり、ときにはフラストレーションが溜まることもあります。しかし、よく考えてみると、その原因の一部は自分にもあるのではないかと考える様になりました。そのため、今回は自分の説得が相手に伝わらない原因を考え、相手に対して交渉や取引を引き受けてもらうための有効な手法を考えてみます。




1. 自分の説得に相手が応じてくれない3つの理由

相手に説得をした場合に、その取引や交渉の内容が客観的に互いの得になることだと仮定します。しかし、相手はその説得に応じませんでした。このときに、どの様な理由が考えられるでしょうか。ここでは、三つの理由を考えてみます。

①不均等な情報

一つ目は、相手からそれが合理的であると考えるのに十分な情報が与えられていない場合です。交渉や取引をする際には、それがどうして得になるのかをしっかりと伝える必要があります。しかし、その情報をうまく伝達することができなかった場合には、相手からすればその説得に応じることで、自分に得になることがわからないということが考えられます。というのは、人によって有する情報は異なります。そのため、互いに得であると知っているのは自分だけで、相手にとってはそれほど魅力的な交渉や取引でないと感じていることが考えられます。

このときに、原因となっているのは説得を行う側です。説得を行う際には、相手に対して、どうしてその交渉や取引が有効なのかを相手が理解するまで行う必要があります。この様に、情報量が不均等であれば、相手は合理的であると考えるができず、自分が言いくるめられているのではないかと思い、説得に応じないという意思決定をとると考えられます。

②外部要因

二つ目は、外部要因です。外部要因とは、その説得自体には何の関係もなく、その交渉や取引以外に関係する要因のことを指します。例えば、あなたが同じ様な交渉や取引を過去にされた際に、相手の説得を拒否したとしましょう。その過去の交渉や取引は、今回の様に互いにとって合理的なものであったのにもかかわらず、あなたはその説得に応じませんでした。そうなれば、この現在の交渉や取引が互いにとって特になるものであったとしても、その説得に応じたくないという心理的な壁が生じます。これは、やられたことはやりかえしたいという根本的な欲求が生じるからです。このことを嫌悪の報復性といいます。

このときに、原因となっているのは説得を行う側です。相手がどうしてその説得に応じないかを、過去に遡って考えることができないためにこのような説得に応じないという意思決定を生じさせていると考えられます。

③信念の維持

三つ目は、信念の維持です。信念の維持とは、相手が自分の思うスタイルや信念を貫きたいと考えている場合を指します。これは、各々が自分の利得を最大化するという前提に立つと考えられないものではありますが、確実に生じうると考えられます。

このときに原因となっているのは、相手型です。自分がどれだけ、交渉や取引によって互いが利得を得ることを主張したとしても、相手にはスタイルや信念があるので響きません。それゆえに、説得に応じないという意思決定が生じることとなると考えられます。




2. 相手に説得を響かせるための三つの提案

 

①目的と利得を明確化させる。

まずは、相手に対して自分の立場と交渉や取引の目的を明確させ、それらを行うことでどのような利得が互いに起こるのかを明確化させることが必要だと考えられます。このときは、特に相手の利得に重きを置いた上で、それをなぜ自分が行うのかを時間をかけて説明することが重要です。説得を行う際に相手の利得のみを説明すると、あまりに都合が良いと考え、反対に怪しまれることが多いです。そのため、なぜこの取引や交渉が相手に対して良いものとなるにも関わらず、それを自分が実行するのかを十分に説明する必要があると考えられます。

②相手がなぜそれに応じないのかを聞く。

非常に重要な点であるが、どうして説得に応じないのかを相手に直接的あるいは間接的に聞くのも一つの手であると考えられます。交渉や取引における条件に対して不満があるのか、それとも条件自体を把握していないのか、同じ拒絶行為だとしても理由は様々あります。このとき、相手が説得に応じない理由が判明すれば、対処の幅も広がります。そのため、相手が自分の説得に応じない理由を尋ねることは、交渉や取引を行う際に非常に重要であると考えられます。

③取引内容を修正する

もし説得に応じない理由が、相手の信念やスタイルによるものであるとするのであれば、交渉や取引の仕方を変えることも一つの策になるかと考えられます。アプローチの仕方を変化させたり、相手側に歩み寄って条件を変えるなどの方策が考えられます。信念やスタイルによる説得の拒絶の場合には、相手にとっての利得の価値が低い場合があります。そのため、この場合には相手が何に価値を置いているのかを考えて説得するよう心がけましょう。



 

おわりに

明らかにお互いの得になるはずの取引であるにもかかわらず、それが受け入れられないという状況では、一度自分の説得の仕方を見直すことが重要です。

もちろん、そこまで時間的な手間をかけてまで交渉や取引を行いたくない場合であれば、諦めるのも一つの策だと思われます。しかし、どうしても相手を説得したいという場合には、是非とも参考にしていただければと思います。ボードゲーム だけではなく、日常でもときたまみられるこの問題ですが、少しでも皆さまの役に立てたのであれば幸いです。

 

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