ボードゲームをして単位が取れる授業??名古屋大学 基礎セミナー科目『ボードゲームを極める』

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ボードゲームを通じて単位を取ることができる、名古屋大学の授業科目『ボードゲームを究める』。この授業は、ドイツゲームを含む海外のボードゲームを用いて、「調べる」、「考える」、「交渉する」、「表現する」基本となるような技術・能力を習得することを目的としている科目です。

また、この科目は名古屋大学の中で基礎セミナー科目に該当するものであり、この授業のテーマである「ボードゲーム」によって受講生に対して主体的な学習を動機づけるものとなっています。そのため、専門的な要素を学習するというよりは、今後の学習に向けた意欲向上がメインになっていると考えられます。


〈講義目的〉

この授業は、有田隆也教授によって行われている授業です。有田教授が現代社会に問題意識を持っているのは、インタラクションです。インタラクションとは、人と人との間にある相互作用のことを指しています。有田教授が専門としているのは、社会におけるインタラクションが生じさせる現象を、計算上で導き出して理解することです。

有田教授は、ドイツゲームの有するインタラクションの要素に着目しました。プレイ中には、人と人とが相互作用を起こしていきます。ゲームに勝つためには、相手の視点に立つことや相手の気持ちを創造する力が必要となります。そこで、この講義は学生たちに対して、そのようなインタラクションをゲームを通じて、楽しみながら学習してもらうことを目的としています。




〈講義内容〉

名古屋大学のシラバスを参考にさせていただくと、以下の通りとなっています。

  • 担当したゲームの理解・分析25%
  • 担当したゲームの戦略考案25%
  • 議論における発言25%
  • 担当したゲームのルール説明20%
  • 参加したゲームの成績5%

 

各生徒には担当のゲームが割り振られており、そのゲームに関して詳細な分析が必要となります。ゲームのプレイに加えて、ルールを理解しそれを全体に説明するためのプレゼン力や、戦略を考える思考力や分析力が評価基準として示されています。そのため、この講義では、ボードゲームで遊んでいるだけで単位を修得できるという気楽な授業ではありません

参加したゲームの戦績も評価基準になっているものの、これはゲームに真剣に取り組むようなモチベーション向上を目的としていたとされています。ただし、後の有田教授によれば、このようなモチベーション向上策を設けなかったとしてもよいぐらい、学生は非常に真剣に取り組んだとされています。




〈行われたゲーム〉

有名なゲームの中では、「ニムト」「パンデミック」、「スモールワールド」のプレイが行われていたようです。他にも、「王と枢軸卿」や「ボーナンザ」等、ドイツゲームのファンにはおなじみの少しコアなゲームも選ばれていました。

 

 

〈感想〉

カルカソンヌ画像以前「ボードゲーム×教育」の記事を執筆しましたが、今回の記事における有田教授の考え方に非常に大きく賛同しました。小中学校でレクリエーションとしてゲームを行う事例は聞いたことがありましたが、大学の授業に取り入れる試みは新鮮でした。

ボードゲームの要素として提示していたインタラクションですが、私はこの要素について大きな可能性を持っていると考えています。据え置き型のデジタルゲームやスマートフォンアプリ等、様々な娯楽に溢れる中で、ボードゲーム特有の魅力は、インタラクションを直に感じることであると考えています。

もちろん、デジタルゲームでもインタラクションを感じることができます。例として、オンライン対戦があげられます。インターネットを媒介とすることで、その場にいなくてもチャットの書き込みやskypeにより、インタラクションを感じることができるようになっています。

しかし、相手の顔の表情や動作を見たり、同じ盤上を同じ空間で共有するという体験するツールとしては、未だボードゲームの方が優位であると私は考えています。

現在、この授業が名古屋大学で行われているかについてはわかりませんでしたが、非常に可能性を感じる試みであると考えております。以下に参考にした資料を記しておきます。

 

「授業ホーム 基礎セミナー-ボードゲームを究める」

2016/6/19 アクセス日 2018/3/29

http://ocw.nagoya-u.jp/index.php?lang=ja&mode=c&id=25&page_type=index

 

有田隆也, “ドイツボードゲームの教育利用の試み -考える喜びを知り生きる力に結びつける- “, コンピュータ&エデュケーション (コンピュータ利用教育学会)

https://ci.nii.ac.jp/naid/130004687118

 

 

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