更新日 2018年7月18日
『DOS』とは、あの誰もが知る名作ゲーム『UNO』を制作したマテル社が2018年に発売した新作ボードゲームです。このゲームの目的は、勝利点を200点まで獲得することです。点数は、あるプレイヤーが各ラウンドで手札をすべて使い切ったとき、残りのプレイヤーの手札枚数に応じて計算されます。したがって、200点に達するまでゲームを何回か行うことになります。
『UNO』は知っているけど、『DOS』は聞いたことがないという方。あるいは、一時期話題になっていたけれども、具体的なルールは知らないという方は多いかと思います。まだ、日本語版は発売されていないため、購入を検討している方や、ルールが分からないという方は参考にしていただけると嬉しいです。
内容物(コンポーネント)の確認
下に記すように全部で108枚のカードが入っています。
- 1.3.4.5. (各色3枚) 計48枚
- 6.7.8.9.10 (各色2枚) 計40枚
- シャープ(各色2枚) 計8枚
- Wild DOS 計12枚
1.ゲーム開始までの流れ
(1). ディーラー決め
まず最初に、ディーラーを決めます。ディーラーとは、カードのシャッフルや配る役割を担う人のことです。各プレイヤーは、デッキから1枚ずつ引き、一斉にカードを表にします。この時、1番カードの数字が大きかったプレイヤーが、ディーラーとなります。ちなみに、数字以外のカード(シャープ)については、ゼロとしてカウントします。ワイルドDOSカード(後述)は、2としてカウントします。また、ディーラー決めの際に配ったカードは手札に戻してください。
例)上の画像では赤の6を出したプレイヤーがディーラーです
(2). カードの配布・場のカードの決定
ディーラーは、各プレイヤーに対して、7枚ずつカードを配布します。その後、ディーラーは、デッキからカードを2枚引き、場に重ねずに出してください。ここでは、『UNO』とは異なり、場に二枚のカードが出ている状態となります。これで準備は完了です。
2.ゲームの進行
(1). スタートプレイヤー
公式ルールでは、最初にゲームを開始する人は、『ディーラーの左隣の人』です。しかし、ディーラーがカードの配布などで一手間かかることを考えると、ディーラーがスタートプレイヤーでもよいかもしれません。ここは、周囲との合意で決めてください。
(2). 場にカードを出す方法
場にカードを出す方法は大きく二つあります。一つは、場のカードの数字と同じ数字のカードを一枚手札から出すこと。もう一つは、場のカードの数字に対して、二枚の合計の数が同じになるような二枚のカードを手札から出すことです。
プレイヤーは、1枚だけではなく、場のカードのそれぞれに対して、手札から出すことができます。しかし、1度カードが重ねられたカードの上には、手札のカードを続けて場に出すことができません。手札から場にカードを1枚以上プレイし終わった場合、次のプレイヤーに手番が移ります。
【場にカードを出すときの注意】
この二つの条件には当てはまらない場合、場と同じ色であるというだけでカードを出すことはできません。例えば、『UNO』では場のカードの色と手札のカードの色が同じであれば、場のカードの数字と手札のカードの数字が異なっていても出すことができます。
しかし、『DOS』では場と手札のカードの色だけが同じであっても、場にカードを出すことはできません。この点は、少し注意が必要な要素です。
例えば、上の画像では『UNO』のときは場の黄4と手札の黄8は、色が同じなので出すことができました。しかし、『DOS』ではこれから説明する二つの条件に当てはまらないので出すことができません。
①場と 同じ数字のカード
『UNO』と同様に、同じ数字のカードであれば、場に出ているカードの上に出すことができます。この時、場には二枚のカードがありますが、好きな方の上に重ねておくことができます。この時、数字も色も同じであるカードをプレイした場合には、シングルカラーマッチボーナス(後述)を獲得できます。
例)場の赤6の上に黄6
例)場の青10の上に緑10
②2枚の合計が場の数字と同じになるカード
この場への出し方は、『UNO』とは異なるものであり、少し注意が必要です。プレイヤーは、いずれかの場にあるカードの数字に対して、手札から二枚の合計がその数字になるようにカードをプレイできます。具体的に、以下の例をもとに確認しましょう。
例)場の赤10の上に黄3と緑7
例)場の黄7の上に青4と黄3
③カードを出せない場合・カードを出したくない場合
上記の(2)①・(2)②の条件を満たさず、カードを場に出すことができない場合には、デッキの上からカードを1枚引かなければなりません。また、カードを手札から出したくない場合にも、同様にデッキの上からカードを1枚引くことができます。
カードを引いた後、もしカードを出したいのであればカードを出すことができます。もし、カードを出さない場合には、手元から不要なカードを1枚場の横に出すことができます。『UNO』とは異なり、引いた後に出せない場合、または出したくない場合であっても、手札からカードを1枚減らせる点に気を付けてください。
(3). カラーマッチボーナス
カラーマッチボーナスは、『DOS』特有の新要素です。数字に加えて色も同じである場合に、2種類のボーナスを獲得することができます。このカラーマッチボーナスは、自分の手番の終了時に発動するので、2(5)をご参照ください
①シングルマッチボーナス
上述、(2)①で説明したように、場の数字と同じ数字のカードを、自分の手番の終了時に、手札から1枚出すことができます。その際に、数字だけではなく色も同じである場合には、追加でシングルマッチボーナスを獲得できます。シングルマッチボーナスを獲得したプレイヤーは、自分の手札から好きなカードを1枚選び、追加で場の横に置くことができます。そのため、手札にある不要なカードを処分することができ、積極的に狙っていきたいボーナスです。また、後述するワイルドDOSカードやシャープを用いると、ボーナスを獲得しやすくなります。
例) 場の赤4の上に赤4
例)場の黄8の上に黄8
②ダブルマッチボーナス
上述、(2)②で説明したように、場の数字に対して手札の数字の2枚の合計が同じになるようなカードであれば、場に2枚のカードを出すことができます。この場合において、手札から場に出した2枚のカードの色の両方が、場のカードの色と等しいときは、ダブルマッチボーナスを獲得することができます。ダブルマッチボーナスを獲得したプレイヤーは、シングルマッチボーナスと同様に、自分の手番の終了時に、不要なカードを1枚場の横におくことができます。また、他のプレイヤーに山札から1枚引かせることができます。そのため、ダブルマッチボーナスを達成すると、他のプレイヤーよりもかなり優位に立つことができます。
例)場の赤6の上に赤1と赤5
例)場の黄10の上に黄4と黄6
(4). 特殊カード
『UNO』のリバースやスキップのように、『DOS』にも特殊カードがあります。どちらも新たな効果を有しているカードであるため、それぞれについて簡単に説明します。
① ワイルド DOSカード
ワイルドDOSカードとは、あらゆる色の数字の2となるカードです。『DOS』には、このワイルドDOS以外に2の数字が含まれていません。このワイルドDOSは、ダブルマッチボーナスを獲得しやすくなるため、使いどころが非常に重要となるカードです。例えば以下のように用いることができます。
例)場の赤5の上に緑3とワイルドDOSカード
例)場の青10の上に青8とワイルドDOSカード→ダブルマッチボーナス
②シャープ(#)
シャープは、1~10の全ての数字になるカードです。シャープは、先ほど述べた二つの場への出し方のうち、いずれの方法であっても使用することができます。どの数字にするかは、プレイの際に1~10の数字を口に出してください。例えば以下のように用いることが可能です。
例)場の赤3の上に緑シャープ(緑3)
例)場の青10の上に赤6と青シャープ(青4)
シャープは、先に述べたマッチボーナスを非常に取りやすくなるカードです。
例)場の黄4の上に黄シャープ(黄4)→シングルマッチボーナス
例)場の青8の上に青4と青シャープ(青4)→ダブルマッチボーナス
(5). 自分の手番の終了
自分の手番の終了手順は、『DOS』の中でで少しややこしい部分となるので、注意してください。
手札のカードを場のカードの上に1枚以上出した場合、またはカードを引いて出せなかった場合には、自分の手番が終了します。自分の番が終了した際には、自分が場に出したカードとそのカードに下にあったカードを、それぞれ捨て札におきます。このとき、そのターンに自分が触れていないカードは、そのまま置いておきます。指定のカードを捨て札においた後、場にカードが2枚未満である場合は、場にカードが2枚になるように補充してください。二枚以上ある場合には、そのままにします。
先に説明したカラーマッチボーナスは、この後に行います。
シングルマッチボーナスであれば、手札から1枚選び、場のカードの横に置きます。ダブルマッチボーナスであれば、手札から1枚選び、場のカードの横に置き、相手プレイヤーはカードを1枚引きます。
こうして自分の手番が終了し、次のプレイヤーへと手番が移ります。
(6) 『DOS』の言い忘れ!! ペナルティについて
自分の手札が二枚になった時には、「ドス!!」と言ってください。言い忘れた場合は、カードを2枚デッキから引く必要があります。
「ドス!!」は、原則として、手札を場に出したとき、あるいはカラーマッチボーナスでカードを場に出した瞬間に言わなければなりません。もし、「ドス!!」を言っていないと他プレイヤーが気づいた場合には、それを指摘しましょう。もし、他プレイヤーによる指摘がない場合は、ペナルティは適用されません。
3. ゲームの終了
あるプレイヤーが手札をすべて捨て終えると、そのラウンドは終了します。その時点で、他のプレイヤーは持っている手札を公開します。手札を捨て終えたプレイヤーは、その手札に応じて点数を獲得することができます。獲得した点数は、忘れないようにプレイヤーごとに分けてメモしておいてください。
(1). スコア計算
次の方法に従って、スコアを計算しましょう。
数字カード1(1,3~10) カードに書かれている数字が点数
Wild DOS 1枚につき20点
Wild# 1枚につき40点
上の画像を元に実際に得点を計算してみましょう。上の画像では、4人で対戦している場合の、3人のプレイヤーの残りの手札を表しています。
・左上のプレイヤー
数字カード 3+5+6=14
Wild# 40
合計 54
・右上のプレイヤー
数字カード 8+10
WildDOS 20
合計 48
・下のプレイヤー
数字カード 10+4
合計 14
この3人のプレイヤーの合計点数が、獲得できる点数になります。そのため、先に手札を出し終えたプレイヤーが獲得できる点数は、54+48+14より、合計で116点になります。
(2). ラウンドの終了とゲームの終了
①ラウンドの終了
ラウンドが終了したとき、それぞれのプレイヤーの合計点数を確認してください。もし、合計点数が200点未満であれば、次のラウンドへと進みます。このラウンドにおける勝者が次のラウンドのディーラーとなります。ディーラーは、このラウンドで使用したカードをすべて山札に戻してシャッフルし、各プレイヤーに7枚ずつ配って、次のラウンドを始める準備をしてください。
②ゲームの終了
もし、それぞれのプレイヤーの合計点数を確認し、合計点数が200点以上のプレイヤーがいた場合、ゲームの勝者はそのプレイヤーとなります。この時点で、ゲームは終了します。
『DOS』は、和訳版がまだ発売されていません。しかし、大人気パーティーゲームの『UNO』が日本で発売されたことを考えると、おそらく『DOS』もすぐに発売されることかと思います。
それまでの期間に『DOS』がどのようなゲームかをイメージするきっかけになったり、海外版の『DOS』を購入して実際に遊ぶ時の参考にしていただけると嬉しいです。
それでは、今回の記事が皆様のボドゲライフをより豊かにできればと思います。