【簡略図解】スシゴー(SUSHI GO!)のルール・レビュー

更新日 2021年5月14日

はじめに

『スシゴー』は、回転ずしで回ってくる寿司や料理を集めて点数を競い合う2人から5人まで遊べるボードゲームです。このゲームの大きな特徴は、各プレイヤーに初めに配られた手札がプレイヤー間で回転寿司のように回っていくことにあります。「自分の手札が相手にわたったらどうなるのか?」「相手はどの戦略を取るのか?」等、戦略性・心理性の要素が非常にバランスよく詰まったゲームとなっています。

 

今回は、『スシゴー』のルールを、初心者の方でも視覚的にわかりやすく理解できるように、ざっくりと説明していきます。このゲームでは2人~5人用のゲーム*ですが、2人で遊ぶ際には少しルールが特殊となるので、当記事では3~5人用のルールのみを紹介します。

*現在は『スシゴ―パーティー』という8人まで遊べるバージョンのものもあります。

1.ゲームの目的

このゲームの勝利条件は、「ゲーム終了時までに3ラウンドの合計得点を最も多く獲得すること」です。このゲームは3ラウンドで1つのゲームとなり、各ラウンドが終わるごとに得点を集計します。そして、3ラウンドの終了時点で3つのラウンドの得点を全て合計し、最も合計得点が高いプレイヤーが勝者となります。各ラウンドの得点をすべて覚えておくことが困難なので、メモ用の紙とペンを用意しておくとよいかもしれません。

2.ラウンドの流れ

2-1.各プレイヤーにカードを配る

はじめに、各プレイヤーに初期の手札を配ります。枚数は人数ごとに異なり、3人プレイであれば9枚、4人プレイであれば8枚、5人プレイであれば7枚となります。

配り終えたら、それぞれのプレイヤーは自分の手札を確認してください。

 

2-2.カードを場に出す

まず手札の中からカードを1枚選び、裏向きにして自分の前の場に出します。手前のプレイヤーはプリンのカードを選択し、裏向きにして自分の前に出しています。全てのプレイヤーが手札の中から1枚を選び終えたのを確認したら、プレイヤー全員で一斉に場に出したカードを表にします。ここで、自分の前の場に出されたカードが、ラウンド終了時の得点となります。

「おはしカード」を用いた場合には、カードを場に置く方法が少し異なります。詳しくは、後述の「おはしカード」の効果を参照してください。

2-3. 残りの手札を渡し、再びカードを場に出す

まず、カードを一斉に公開した後、自分の残りの手札を全て右回りの人に回してください。次に、左隣の人から渡された新たな手札の中から、2-2の方法で再びカードを裏向きのまま場に出します。同様に、一斉にカードを表にします。そして、公開後は再び残りの手札を右回りの人に回してください。

2-4. ラウンドの終了

2-3の手順を繰り返していき、すべてのプレイヤーの手札がなくなった時点でそのラウンドが終了します。後述する点数計算を行って点数をメモし、プリン以外のカードをすべて回収します。プリンは回収せずに自分の手元に持っておきますが、このとき次のラウンドのカードと混ざらないように区別してください。

 

また、回収したこのラウンドで使ったカードは、次のラウンドで使うカードと混ぜてはいけません。終了したラウンドのカードは山札と区別し、次のラウンドで使うカードはまだ使用していない山札から新たに配るようにしてください。3ラウンドが終了した時点でゲームが終了します。詳しくは、後述するゲームの終了を参考にしてください。

 

3.カードの種類・得点

各ラウンドの終了時に、自分の場に出されたカードの得点を集計します。それぞれのカードは、得点の獲得方法がそれぞれ異なるため、各カードについて解説します。

3-1. ニギリカード(たまご サーモン いか)

黄色のカードが目印となるニギリカードは、ネタの右にある数字がそのまま得点となるシンプルなカードです。たまごは1点、サーモンは2点、イカは3点となります。

それぞれのカードの全体数は、サーモンが最も多く、たまご、イカの順に少なくなります。

 

 

3-2. ワサビ

ワサビは単体では0点ですが、ニギリカードの後に置くことによって、ニギリカードの点数を3倍にすることができるカードです。

 

 

 

正しい置き方

上記の画像は、正しいワサビとニギリの置き方となります。前の自分の手番でワサビを置いたプレイヤーが、後の手番で手札にイカのニギリがあったため、上記2-2の手順に従ってワサビに重ねる形でイカのニギリを場に出すことに成功しました。

ワサビの上に、ニギリカード以外を重ねて置くことはできない。

少し極端ですが、手札にニギリのカードがない場合を想定します。この時、他の種類のカードをワサビに重ねておくことはできません。あくまで、ワサビと組み合わせることができるのはニギリカードのみであることを覚えておきましょう。

 

3-3. 天ぷら

天ぷらは2枚セットとなってはじめて5点となるカードです。1枚では0点なので、必ず2枚セットで集める必要があります。

2枚集めた時1枚あたりの得点が5点になるわけではなく、2枚から得られる点数が5点になるので、誤解しないようにしましょう。

 

4-4. お刺身

お刺身は3枚集まって初めて10点となるカードです。天ぷらと同じく、お刺身が1枚又は2枚の状態では0点なので注意しましょう。

非常に強いカードとなりますが、枚数が限られているがゆえに、他の人と被りやすいカードにもなります。

 

4-5. ぎょうざ

ぎょうざは集めれば集めるほど、自分の場にあるぎょうざ全体の価値が高まるカードです。ぎょうざは1枚であれば1点ですが、2枚になると合わせて3点、3枚で6点、4枚で10点、5枚そろえると全体の価値が15点になります。このように、自分の場に出す数が多いほど得点が上がるカードであるため、他の人と被らずに集めることができれば非常に強力なカードです。

4-6.巻き寿司

巻き寿司は、ラウンドの終了時に最も多くの巻き寿司を保有していたプレイヤーが6点、2番目に多く保有していたプレイヤーが3点を獲得できるカードです。

注意してほしい点として二つ挙げられます。一つは、巻き寿司のカードの枚数は一切関係なく、カードの上に書かれた巻き寿司の個数を競うことです。

 

巻き寿司のカードは、1~3の範囲で異なる数の巻き寿司が描かれています。そのため、3つの巻き寿司が描かれたカードは、1つの巻き寿司が描かれたカードの3枚分に相当します。

もう一つは、1位又は2位のプレイヤーが2人いた場合についてです。1位のプレイヤーが2人いた場合には、1位のプレイヤーが3点ずつ獲得し、次点で多いプレイヤーは得点を獲得できません。2位のプレイヤーが2人いた場合には、1位のプレイヤーが通常通り6点獲得し、2位となったプレイヤーは1点ずつ獲得します。



4-7. プリン

プリンは、ゲームの終了時に、最も多く保有していたプレイヤーが6点獲得し、最もプリンの数が少ないプレイヤーが-6点されるカードです。

ラウンドの終了時に、他のカードはすべて回収されますが、プリンはゲーム終了時まで手元に持っておきます。

 

注意すべきポイントは二つです。一つは、プリンの数の最小は0であることです。プリンの数が最も少ないということから、プリンを1枚も獲得しなければ減点の対象にならないかといえば、そうではありません。プリン1枚も保有していなければ、そのプレイヤーがプリン最小保有プレイヤーとなります。

もう一つは、プリンの最大保有者又は最小保有者が何人か同率でいる場合です。点数計算は、プラス又はマイナスの点数を人数で割ることで求めます。例えば、プリンの最大保有者が2人いる場合には、3点ずつプレイヤーが分け合います。プリンの最小保有者が2人いる場合には、-3点ずつプレイヤーが分け合います。全員のプリンの保有枚数が同率である場合には、プリンによる得点変動は生じません。

4-8. おはし

おはしは、それ自体に価値はないものの、効果を発動させることで1ターンに2枚のカードを場に置くことができるテクニカルなカードです。

画像とともにおはしの使い方を載せていきます。

 

最初のターンに手札の中におはしがありました。そのため、通常のカードと同じように2-2の手順で場に出しています。次のターン以後、プレイヤーはおはしの効果を使うことができます。おはしの効果を使うプレイヤーは、『スシゴー!』と口に出して、自分が場に出したおはしを自分の手札に戻します。おはしの効果を使ったプレイヤーは、使ったターンに手札から2枚場に出します。ここでは、イカとワサビを2枚場に出しています。おはしを手札に戻して、手札から2枚場にカードを出すため、場に出ているカードの枚数は他プレイヤーと変わらないはずです。

また、おはしはワサビとは異なり、自分の好きなタイミングで使うことができるため、先に場に出しておいて後で使うことも可能です。そのため、効果を使うタイミングが非常に重要になってくるカードとなります。

5.ゲームの終了

3ラウンドが全て終了した次点で、ゲームが終了します。それぞれのプレイヤーは、まず3ラウンドで獲得した得点を集計します。次に、それぞれのラウンドで獲得したプリンの数をカウントし、その合計点にプラス又は加算していきます。このとき、合計点が最も高いプレイヤーがこのゲームの最終的な勝者となります。

 

 


おわりに

このゲームは、前回の絶対に損しないボードゲームランキングで1位に選ばせてもらいました。筆者は、このゲームは非常に秀逸な作品であると未だに考えています。かわいいデザインとシンプルなルールであるにも関わらず、これさえやれば勝てるという必勝法はありません特に、強い作戦であっても相手と被ってしまうと両方が損してしまうという点は、このゲームをより面白くしていると思います。また、1ゲーム自体の時間も短いことから、ゲームで負けていても飽きることなくゲームを終えることができます。

実際に購入してみて、絶対に損することはないと私は強くお勧めできます。ボードゲーム初心者の最初の1つ、ボードゲーム中上級者の追加の一つ、いずれにしても非常にお勧めできる良作ボードゲームです。

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